📢新着📢【転職活動】あなたのその経験、ちゃんと言語化できますか?-VOL.77

これまで20年、30年と仕事を続けてきた。管理職として、チームをまとめたり、後輩を育てたりしてきた経験もある。それなのに、いざ転職活動で「何ができますか?」「何が得意ですか?」と聞かれると、すぐには答えが浮かばない。
「うーん、そうですね……」
そんなふうに言葉に詰まってしまう方も、意外と少なくありません。

経験が足りないわけでも、強みがないわけでもない。むしろ、長く仕事を続けてきたからこそ、自分の経験をうまく説明できないことがあるのです。

「そんなこと、誰でもできますよ!」

以前、求職者の方との面談で「あなたの強みは何ですか?」と尋ねたことがあります。
その方は、チームをまとめる立場で、メンバー全員と面談し、仕事に対する目線合わせをした経験を話してくれました。チームがうまくまとまらない原因を探り、一人ひとりの状況を踏まえながら、それぞれに合った伝え方を工夫していたそうです。
そこで私が「それは、あなたの強みのひとつではないですか?」と伝えると、返ってきたのは意外な言葉でした。
「えっ!そんなこと、誰でもできますよ!」
ご本人にとっては、特別なことではなかったのでしょう。
しかし、チームがうまくまとまらない原因を考え、日頃から一人ひとりをよく見て、それぞれに応じた働きかけをする。こうした行動は、ただメンバーと面談するだけではできません。
ご本人が当たり前だと思っていたことの中に、チームをまとめるための工夫や、その人ならではの仕事への向き合い方が表れていたのです。

自分にとって当たり前のことが、必ずしも誰にでもできることとは限りません。
自分では強みだと認識していない経験は、意外とあるものです。

企業が知りたいのは、経験の「中身」

では、採用する企業は、応募者のどのような点を見ているのでしょうか。
以前、企業の面接で、人事担当者からこんな質問がありました。
「コンプレイン対応の際、特に印象に残っているエピソードはありますか? その時、あなたはどのような対応をして着地させましたか?」
この質問で聞かれているのは、コンプレイン対応の経験があるかどうかだけではありません。
どのような状況で、何が問題だったのか。
相手の話をどう受け止め、何を考えて対応し、どのように解決へ導いたのか。
具体的なエピソードを通して、その人の判断や行動、仕事への向き合い方を知ろうとしているのです。

たとえば、職務経歴書に「お客様からのコンプレイン対応を担当」と書いてあったとしても、それだけでは、どのような対応ができる人なのかまではわかりません。
一方、実際のエピソードを聞けば、相手の話を丁寧に聞く力、状況を整理する力、関係者と調整する力など、その人がどのような場面で力を発揮してきたのかが見えてきます。
同じ業務を経験していても、そのとき何を考え、どう行動したかによって、伝わる強みは変わります。

自分の経験を、もう一歩掘り下げてみる

自分では気づいていない強みを見つけるために、まずは、これまでの仕事を振り返ってみましょう。
担当してきた業務や印象に残っている出来事を書き出したら、次のような視点で掘り下げてみてください。

  • どのような課題があったのか
  • そのとき、何が原因だと考えたのか
  • 解決するために、どのような工夫や行動をしたのか
  • その結果、何が変わったのか。何を身につけたのか

たとえば、「スタッフの育成を担当していた」という経験。
そこから一歩踏み込むと、「一人ひとりの習熟度に合わせて指導方法を工夫した」「スタッフが自分で判断できるよう、段階的に仕事を任せた」といった具体的な行動が見えてくるかもしれません。
さらに、その結果としてスタッフの成長や業務の円滑化につながったのであれば、それも大切な経験です。

大きな成果や華やかな実績だけを探す必要はありません。
日々の仕事で何を考え、どのような工夫を重ねてきたのか。自分にとっては当たり前の行動でも、振り返ってみることで、自分の強みを知る手がかりになります。
また、自分ひとりで振り返るだけでなく、これまで一緒に働いてきた人に「自分のどんなところを頼りにしていた?」と聞いてみるのもひとつの方法です。
自分では意識していなかった仕事の進め方や、周囲から評価されていた点に気づくこともあるでしょう。

その経験を、相手に伝わる言葉にする

自分の強みが見えてきたら、次は、それを相手に伝わる言葉にしてみましょう。
職務経歴書では、担当業務や実績に加え、課題にどう向き合い、どのような工夫をしたのかを具体的に伝える。
面接では、質問に合わせて実際のエピソードを交えながら、自分の考えや行動を説明する。
大切なのは、立派な言葉で自分を飾ることではありません。自分が実際にしてきたことを、相手がイメージできるように伝えることです。

経験を積んできた人ほど、仕事の進め方や判断が自然と身についているものです。だからこそ、自分では意識していなかった工夫や判断を、改めて言葉にする必要があるのかもしれません。
自分の経験を具体的に説明できるようになると、自分自身の強みへの理解が深まるだけでなく、企業にとっても、入社後にどのように活躍できそうかをイメージしやすくなります。

まとめ

経験年数が長いことと、自分の強みを説明できることは、必ずしも同じではありません。
自分では気づいていない強みが、日々の仕事の中に隠れていることもあります。
これまで何を経験し、何を考え、どう行動してきたのか。
一度立ち止まって振り返ってみると、自分では当たり前だと思っていた経験に、新たな価値を見つけられるかもしれません。

あなたのその経験、ちゃんと言語化できますか?
これまでのキャリアを、次の一歩につなげるために。
まずは、自分が積み重ねてきた仕事を見つめ直すところから始めてみませんか。

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