VOL.16 「ホテル業界で、ライフとワークは両立できる?」 ― “無理”と決めつける前に考えたいこと

「ホテルの仕事って、やっぱりハードなんですよね…」

「家族との時間を大切にしたい。でも、それはこの業界では難しい…?」

30代・40代の求職者と向き合う中で、私たちHOTELIER.Jobs編集部が何度も聞いてきた言葉です。

“ 働きがい ”と“ 暮らしやすさ ”の間で揺れる──。

それは、いまホテル業界で働くすべての人にとって、避けて通れないテーマなのかもしれません。

実際、HOTELIER.Jobsで面談をしていても、

「もっと自分の時間を大事にしたい」

「家族との時間を犠牲にしたくない」

という声は、年々増えています。

では、ホテルで働きながら、ライフワークバランスは本当に実現できるのでしょうか?

今回は、実際に現場で働いてきた元ホテリエの声も交えながら、

「ホテルで働きながらライフワークバランスを取る」という選択肢が今どこまで現実に近づいているのかを

掘り下げていきます。

昭和的価値観は、もう“化石”なのかもしれない

かつてのホテル業界は、「休みよりも現場優先」「夜勤・連勤は当たり前」といった働き方が主流でした。

でも今、それが通用しなくなりつつあります。

仕事かプライベートか、どちらかを犠牲にする時代ではなく、

「どちらも大切にしたい」という価値観がスタンダードになってきました。

特に30〜40代は、仕事のやりがいも家庭の充実も、両方叶えたいと考える世代。

“ 心と体の余白 ”を持ちながら働ける職場を探すのは、もはや自然な選択です。

休めていない「休日」の管理職たち

ホテル業界で長く働いてきた方なら、こういった声に思い当たる節があるかもしれません。

「今日は休みなのに、会社から電話が何度もかかってくる」
「夜勤が終わっても、引き継ぎや急な対応で昼過ぎまで帰れない」
「人手不足で、今月の休みは2日だけだった」

実は、筆者自身もホテルで管理職をしていた頃に、こうした状況を何度も経験しました。

休日のはずなのに気が抜けず、心も体も休まらない。

そんな“ なんとなく当たり前になってしまった負担 ”が、管理職にのしかかっているいる現実があるのです。

それでも、「部下にはちゃんと休んでほしい」と願う責任感から、自分の休みを削ってでも現場を支える。

一方で「自分が休まなければ、部下も休めない空気になる」と悩む…。

まさに、理想と現実の狭間で揺れ続けるのが、ホテルの管理職なのかもしれません。

それでも、「バランスをとる働き方」は可能になりつつある

ここ数年、ホテル業界の中でも「働き方改革」や「人材の定着」に本気で向き合う企業が増えています。
たとえば──

  • 夜勤なし・日勤限定の正社員制度を設けたホテル
  • 希望休や連休取得をシステム化している現場
  • 部門間の連携で、管理職が“ちゃんと休める仕組み”を整えたチーム

など、バランスの取れた働き方が“現実の選択肢”として増えてきているのです。

我慢し続けるだけが、プロフェッショナルじゃない

「休むことは申し訳ない」「もっとやらなければ」

そう思って頑張り続けてきた方ほど、ライフワークバランスを求めることに躊躇してしまうかもしれません。

でも、これは決して“ 甘え ”ではありません。

むしろ、「長くホテル業界で働き続けたい」と考える人ほど、バランスを整える必要があるのです。

まとめ:「仕事」も「暮らし」も、あきらめなくていい

ホテルで働くことと、ライフワークバランスの両立。

それは決して夢物語ではなく、現場や制度、そして意識の変化によって

少しずつ“選べる現実”になりつつあります。

「自分を犠牲にしなければ続けられない働き方」から、

「自分らしく続けられる働き方」へ。

あなたのこれまでの経験を活かしながら、もう一度、理想の働き方を一緒に見つけてみませんか?

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